2016年06月09日

6月9日 いわゆる60代労働者の雇用について考えるべきこと

福岡・久留米ぶっちゃけ社労士会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと 採用と労務管理の町医者 吉野正人です。

社労士における年金事務所の調査対応について

65歳を超えて会社で働く「一億総活躍プラン」 島田雅彦は「年金ないから死ぬまで働けって話に聞こえる」と苦笑
キャリコネニュース2016.6.8

定年がどんどん延びてゆく。先週2日、政府が閣議決定した「ニッポン一億総活躍プラン」65歳までの定年延長に加え、65歳以降も再雇用する「継続雇用延長」など高齢者の雇用促進対策を盛り込んでいる。

戦後、現業労働者は50歳、大企業のホワイトカラーは55歳が定年だったことからすると、引退の年齢はかなり延びている。総務省の調査によると、現在では60歳以上の男女のおよそ7割超が、収入が欲しいなどの理由で就労を希望している。

長く働けるようになったと喜ぶべきか、いくつになっても息が抜けないと嘆くか。6月5日放送の「真相報道バンキシャ!」(日テレ)は、60歳を過ぎたシニアたちの働き方を取材していた。(ライター:okei)

西武信金「60過ぎで支店長に昇格。年収200万円アップ」

健康器具メーカー・タニタの海外部で働く岩本さん(62歳)は、定年後65歳までの継続雇用を会社に認められている。定年前は海外の現地法人の社長を務めており、給料が減ることを了承して勤めている。

愛媛銀行で支店長のとして働いていた藤本さん(61歳)は定年後、キャリアをリセット。希望すれば嘱託社員として何歳でも働ける「生涯雇用制度」を利用し、10歳年下の上司についてATMを扱う仕事を一から学んでいた。

自動車大手のホンダでは、定年を65歳まで延長する方針を固めている。現在の再雇用制度だと給与は半減するが、8割程度に改善するとのこと。ただ、会社全体の人件費は変えない方針で、増える分は出張日当の廃止、残業代の引き下げで対応するとしている。

中には定年後に収入がアップしたという強者もいた。首都圏で展開する西武信用金庫は、継続雇用に加えて一部社員の定年を撤廃。能力があれば何歳まででも働けて、1年ごとに正社員と同じ待遇で契約する。

鷲宮支店の新井昌成さんは60歳を過ぎて支店長に昇格し、59歳のときより200万円以上アップする見込みだという。同信用金庫の落合寛司理事長は、こう語る。

年齢の定年ではなく、能力で定年が決まる。うちは成果主義に変えたんです

ホワイトカラーの男性が「新しい能力」身につけられるか

番組コメンテーターで政府有識者会議のメンバーでもある白河桃子さんは、VTRを見て「問題は、『能力があって』というところ」と指摘する。現在は高給の「働かないオジサン」も混在して若者に不満を持たれているが、今後は厳しさを増すと示唆する。

「ポイントとしては、45歳がキーワードなんですね。アンケートを取ると、サラリーマンの方は45歳から勉強しなくなるんです。そこから勉強して新しい能力を身につけていくと、能力も上がり幸福な定年延長が迎えられるんじゃないかと思います

生え抜きで何十年も働いてきた人は、確かに蓄積もあるだろう。しかし彼らの定年を延長することで、若い世代の昇給カーブを鈍化させることがあっては、少子化対策に逆行することにもなりかねない不安はある。

番組では、すかいらーくグループのガストで正社員として店を切り盛りする63歳のベテラン女性店長や、モスバーガーで67歳82歳の女性が元気に働く姿を紹介した。確かにサービス業の中には、中高年の女性が働く余地はありそうだ。

その一方で、ホワイトカラーの男性が「新しい能力」を身につけて、雇われて居場所をみつけるのは、白河さんが言うほど簡単なものだろうか。番組ゲストで作家の島田雅彦さんが、「年金の資金が足りないから死ぬまで働けって話に聞こえますけど」と苦笑していたのが印象的だった。

※引用終わり。

現在、少子高齢化社会となり、日本における人手不足は深刻になっていると思います。そして、年金支給開始年齢は60歳から65歳へと現在移行中であり、個人的には将来年金支給開始年齢は70歳になるのでは?と推測しています。

法的には、高齢者雇用安定法により、定年は原則60歳を下回ってはならない事になっています。そして60歳定年と定めても、会社は、下記の3つのいづれかにより65歳まで雇用する義務があります。

1 定年の引き上げ
2 継続雇用制度の導入
3 定年制の廃止


この制度は、少子高齢化に伴い、年金財政が厳しくなっているのも連動していると、個人的には思っています。

この記事を読むと、一見60歳以降働く利点も書かれていますが、注意すべき点もあると思います。特に、60代から支給開始される老齢厚生年金賃金とは、在職老齢年金調整(年金支給額が減額・不支給等)される問題があります。

したがって、60代以降再雇用で記事のような制度等で働く場合は、調整後の年金受給額と賃金の合計手取り額を計算したうえで、働き続けるか否か検討する必要があると思います。しかし、在職老齢年金のシミュレーションは非常に難しく、専用ソフトを使っても「その通り」に貰えるとは限りません。

ある程度シミュレーションは、目安として考えたうえで、60代以降の働き方を下記2パターンのいづれかで選ぶ必要があると思います。

1 老齢厚生年金も貰えるよう、賃金支給額も抑える。
2 老齢厚生年金の支給減額・全額支給停止を認めたうえで、賃金をたくさん貰えるようバリバリ働く。


今後、少子高齢化に伴う「一億総活躍プラン」という状況は、60代以降も如何に楽しく働き続けるか否か、我々は熟慮せざるを得ない事態と思います。

6月9日 いわゆる60代労働者の雇用について考えるべきこと

6月9日 いわゆる60代労働者の雇用について考えるべきこと

写真は、今日の夕食で、岩田屋の特売で買った刺身盛り合わせと高野豆腐・ひじき等です。あと、我が家のペット・台所にたむろするデイジーを久々に載せてみます。


以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。

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福岡 久留米
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メールアドレス naitya2000@gmail.com

ただし会社側の相談のみであり、労働者からの相談は対応していませんので、ご了承願います。
なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。
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Posted by naitya2000 at 21:57│Comments(0)
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