2016年02月24日

2月24日 アリさん引越社「同僚との飲み会禁止!」契約書より考える事

福岡・久留米ぶっちゃけ社労士会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと 採用と労務管理の町医者 吉野正人です。

アリさん引越社「同僚との飲み会禁止!」契約書より考える事

2月24日水曜日。今日は、少し前に話題になったアリさん引越社について、気になる記事がありました。

アリさん引越社「同僚との飲み会禁止!」 こんな契約書は有効なのか、と議論沸騰
J-CASTニュース2016/2/19 19:31
2015年の第4回ブラック企業大賞にノミネートされた「アリさんマークの引越社」(引越社関東)で、今度は「社員2人以上での飲酒を禁止する」という契約書を社員やアルバイトに書かせていたことがわかった。

これに違反すると「懲戒解雇」になるともしている。インターネットには、「社員は酒飲んでグチる権利もないのか?」といった声が広がっているが、契約書の有効性をめぐり様々な議論も起きている。

過重労働や残業代の未払いなどの違法行為で訴えられたり、副社長が労働組合員らを恫喝する様子がユーチューブに投稿されて物議を呼んだりと、「騒動」が続いている「アリさんマークの引越社」(社名=引越社関東)で、今度は「引越アシスタント(準社員)契約書」の内容がネット上で問題になっている。

どんな会社にも雇用契約書はあるが、一般的には雇用の期間や勤務地、賃金の支払い、就業規則などが記されている。引越社関東のそれにも雇用期間や身だしなみなどがあるものの、気になるのは「勤務姿勢」の項目。「仕事中の私語は慎んでください」「社内規定を遵守してください」といったことに加えて、「社員及びアルバイトとの複数(2人以上)での飲酒は禁止します」とある。

引っ越しのトラックを運転するのだから、就業時間の飲酒を禁じるのは当然だが、とらえ方によっては私生活でも社員同士が2人以上での飲酒することを禁止しているように読める。しかも「発覚した場合は懲戒解雇処分とします」と、厳しい処分が下されるというのだ。

インターネットには、就業規則や雇用契約書に私生活にまで介入して、きまりを破ったら懲戒解雇というのは、さすがにやり過ぎではないのか、この契約書は無効ではないのか、といった声が少なくない。

「仲間で飲みに行くなってこと? こわっ」
「愚痴るの禁止って、なんかの拷問かよ」
「酒飲んだ席で会社の愚痴を言って、他の客とかに聞かれたまずいってことだろうな」
「運転の問題だったら『2人以上』とか関係ないもんなwww」
「仕事帰りの1杯がダメなん? それはやり過ぎ」
といった具合だ。

その一方で、

「飲みに行って翌日に穴開ける奴が多いからだろ。どこの引越業者も悩みの一つだろな」
「飲酒しなけりゃいいんでないの? 仕事終わったらみんなで烏龍茶のみ行くぞ。マジメな運送屋はそんな感じやで」
などと、会社側を支持する声がないわけではない。

J‐CASTニュースは、引越社関東に真意を聞こうと取材を申し入れたが、「聞きたいことがあれば、質問状を送ってほしい」と話し、ファクス番号を尋ねると「よくわからない。郵送でかまいません」とだけ言って電話を切った。
飲酒を禁じても直ちに法律違反ではない?

この契約書について、引越社関東の不当労働行為と闘っている労働組合、プレカリアートユニオンは「(社員などから)直接こちらに相談が寄せられたことはありません」という。そのうえで、「はっきりしたことはわかりませんが、この規則に違反して懲戒解雇されたケースがあったと聞いています」と話した。

ブラック企業被害対策弁護団代表の佐々木亮弁護士は、2016年2月17日付のYAHOO!ニュース「【アリさんマークの引越社】アルバイトに『2人以上で飲酒したら懲戒解雇』という誓約書にサインさせる」の記事で、こう指摘している。

そもそも、労働者に対して飲酒を禁止することができるのか?という問題があります。 まず、いくら使用者だからといって、労働者の私生活に立ち入ってその生活を制限するようなことは許されません。これが原則です
さらに、「」と、言い切っている。

一方、東京労働局総合労働相談コーナーは、「雇用契約書に『飲酒を禁止する』ことが書かれていたとしても、それが直ちに法律違反とは言いきれません」という。「運送業であれば、飲酒は重要な労務条件になりますから、たとえ社員同士でも翌日の業務に差し支えるような飲酒は避けてもらいたいと考えるのは、むしろよくあることです」と説明。まずは会社に真意を確かめる必要がある、と話す。

ただ、「労働法規のうえでは違法とは言いきれませんが、『個人の生活に会社がどこまで踏み込んでいいのか』という、別の問題はあります」とも。「(会社側は)勝手に個人の生活を制限したとして、人権蹂躙と訴えられないとも限りません」と話し、その決着は「裁判に委ねられるとしか言えません」。

※引用終わり。

入社時に労働条件通知書と一緒に労働契約書を交わすことは多いと思います。会社側の立場の社労士から見ても労働契約書を交わすことは、「言った言わない」を防ぐために非常に重要だと思います。

また、労働契約書において、賃金・労働時間・休日等の労働条件とは別に、記事のような服務規律的な「特約」を結ぶ場合もあると思います。しかし、「社員及びアルバイトとの複数(2人以上)での飲酒は禁止します」「発覚した場合は懲戒解雇処分とします」と言うような特約はどうなのでしょうか?

記事において、労働者側の弁護士が「もちろん、こんな理由で懲戒解雇できません。ほぼ100%に近い確率で、これを理由とした懲戒解雇は無効になるでしょう」と言い切っていますが、会社側の立場から見ても、懲戒解雇が有効になるのは非常に厳しいと私は思います。

労働契約法第16条(解雇)において、「解雇は、客観的合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定めています。これをざっくり言うと、「会社側でも労働者側でも無い第三者100人中90人位が、解雇は仕方ないなと思えば、解雇は有効」という解釈だと私は考えます。なので、非常に厳しいのでは?と私は思います。正直、事実と懲戒解雇というバランスが取れていないと思います。

この一見「とんでもない」というキメゴトですが、同僚同士飲み過ぎて仕事で問題が起こった経緯があると思われます。しかし極端な特約は、ネット社会の現在、採用においても支障が出ると思います。違反したら即解雇では、教育・指導した余地もなく、裁判上非常に不利だと私は思います。

このような「とんでもない」特約をどうしても盛り込みたい場合は、就業規則服務規律・懲戒規程に盛り込み、懲戒でも一番軽い訓戒処分レベルに入れるか否かだと思われます。しかし軽い懲戒処分であっても、「争う」可能性はあると思われます。あくまでも>「従業員教育」前提でないと、服務規律や懲戒処分等の設定は意味が無いと私は思うこの頃です。



写真は今日の昼食で、自家製弁当(ソーセージ、さつまいも甘辛煮、ひじきの煮物、れんこん酢漬け、ブロッコリー)でした。

以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。

※お問い合わせや相談したい時は、いつでも下記へ連絡願います。
福岡 久留米
採用と労務管理、労働トラブル対応の町医者 社会保険労務士 吉野正人
移動オフィス 090-2852-9529 (すぐつながります。)
メールアドレス naitya2000@gmail.com

ただし会社側の相談のみであり、労働者からの相談は対応していませんので、ご了承願います。
なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。
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Posted by naitya2000 at 20:45│Comments(0)
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