2015年07月23日

7月23日 「セクハラ原因」自殺した女性の両親サイゼリヤなど提訴から学ぶこと

福岡・久留米のぶっちゃけ社労士(会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと 採用と労務管理の町医者 吉野正人です。

「セクハラ原因」自殺した女性の両親サイゼリヤなど提訴から学ぶこと

7月23日木曜日。今日は、セクハラに関する気になる記事がありました。今回は、同じ事件を各新聞社が「どのように伝えたか?」も含めて、比較の意味で載せたいと思います。

※毎日新聞より引用

「セクハラ原因」:自殺した女性の両親サイゼリヤなど提訴
毎日新聞 2015年07月21日 20時30分(最終更新 07月22日 00時17分)

 外食産業大手「サイゼリヤ」(本社・埼玉県吉川市)の関東地区の店舗で契約社員として働いていた20代女性が自殺したのは副店長のセクハラなどが原因として、女性の両親が21日、同社と店長、副店長を相手に9792万円の賠償を求め東京地裁に提訴した。

 訴状などによると、女性は2013年4月からアルバイトで働き始めた。その後に契約社員となり、正社員を目指して働き、副店長(29)から指導を受けていた。その際、副店長は女性を後ろから抱きしめるなどのセクハラを繰り返し、他の正社員に指導を仰ぐと「おまえなんか死ねばいいんだよ」と暴言を吐いたと主張している。また、店長はそうした状況をからかったと訴えている。

 さらに副店長は性的関係も強要し、昨年12月には嫌がる女性に対し「一緒に死のう」と言い、女性は翌日に自宅で自殺したとしている。会社に対しては、セクハラを放置したとして賠償を求めた。

 女性の母親は「若い女性が多く働く会社で、娘と同じような被害者を出さないためにもしっかり責任を問いたい」と話す。サイゼリヤは「現段階では訴状が届いておらず内容については回答致しかねる」としている。【東海林智】


※産経新聞より引用

セクハラで自殺と提訴 サイゼリヤ店員の遺族
産経新聞2015.7.21 19:28

 ファミリーレストラン「サイゼリヤ」で働いていた20代の女性が自殺したのは副店長だった男性(29)のセクハラが原因だとして、女性の両親らが21日、副店長ら2人と運営会社サイゼリヤ(埼玉県吉川市)に計約1億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴えによると、女性は平成25年、関東の店舗でアルバイトを始め、その後非正規雇用の「定時社員」になった。副店長は26年3月以降、休憩室などで頻繁に女性の髪を触ったり抱きついたりした。9月以降は、何度も女性宅を訪れ、体を触った。女性がやめるように言うと「一緒に死のう」などと発言。女性は12月、自ら首をつって亡くなった。

 原告側は店長や会社はセクハラを放置し、安全に配慮する義務を怠ったと主張。会社は「セクハラは確認できていない」と説明しているという。


※日本経済新聞より引用

「セクハラで自殺」とサイゼリヤを提訴 女性店員の遺族
日本経済新聞2015/7/21 21:24

 ファミリーレストラン「サイゼリヤ」の20代の女性店員が昨年12月に自殺したのは、上司だった男性副店長(29)によるセクハラやストーカー行為が原因だとして、遺族が21日、副店長や同社などに計約9800万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、女性は2013年11月に関東地方の店舗で契約社員になった直後から、副店長に体を触られるなどのセクハラや、勤務が重なるようにシフトを組まれるなどのストーカー行為を受けた。副店長は繰り返し女性の自宅を訪れるようになり、苦にした女性は自宅ベランダで首をつって自殺したという。

 原告側はセクハラを放置した店長や会社も安全配慮義務を怠ったと主張している。

 サイゼリヤの話 訴状が届いていないので内容については回答しかねる。訴状が届いた時点で弁護士と内容を協議の上、対応する。

※引用終わり。


労働関係の記事は、個人的には毎日新聞が速いような気がします。しかし、新聞記事も数社比較することに寄って、記載されている内容・表現が異なり、幅広く考える事が出来るような気がします。

やはり、パワハラ・セクハラ・いじめ関連の労働トラブルが相変わらず多いようです。店舗等を多く持つ会社の場合、出先の店長等の労務管理が非常に大切になります。

しかし今回の記事の場合、副店長の度重なるセクハラ・ストーカー行為を防ぐことができず、自殺という最悪の事態になってしまったようです。。。内容的にも、セクハラ+上司から立場の弱い部下へのパワハラ+ストーカーという合わせ技で、会社側の立場から見てもひどい事件だと思います。。。皮肉にも、店舗等出先事業所でのセクハラ等労働トラブルが、多いように思われます。

会社側の立場である社労士として、この記事のような悲劇は見たくありません。正直、早期にトラブルを解決及び最小限の被害に留めることが出来たと思います。その為には、再発防止のために、今後は下記のような対処が必要だと私は思います。

・再発防止のために、外部相談窓口を設ける
・双方の言い分をしっかり確認するためにヒアリングを行う
・ヒアリングの結果、できるだけ早めに労使話し合いを行い、解決金も考慮した和解をするよう努める。
・労使話合い後は、懲戒処分や配置転換など再発防止策を速やかに講じる。
・就業規則のセクハラ、パワハラに関する服務規律・懲戒処分等見直しを行う。
・中間管理職へセクハラ・パワハラに関する研修を行う。

以上のような対処が必要だと思います。

会社にとって、セクハラ・パワハラに伴う自殺が発生すると、損害賠償金額も高額になります。また新聞等マスコミの報道は、会社としての評判にも傷がつき、売上・人材確保等の影響を受けかねません。今回の事例を元に、労務管理改善につなげて頂ければ幸いです。

7月23日 「セクハラ原因」自殺した女性の両親サイゼリヤなど提訴から学ぶこと

写真は今日の夕食のメインは、自家製ビーフコロッケでした。

以上、福岡・久留米のぶっちゃけ社労士(会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。


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採用と労務管理、労働トラブル対応の町医者 社会保険労務士 吉野正人
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Posted by naitya2000 at 23:01│Comments(0)
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