2010年09月28日

休憩時間と労働時間:行き過ぎはダメです・・・。

こんにちはnaitya2000こと労務管理の町医者、社会保険労務士の吉野正人です。今日は、休憩時間と労働時間に関する気になる記事を見つけたので書きたいと思います。

※読売新聞記事より引用

休憩なしで24時間勤務…警備会社を書類送検
(2010年9月11日13時07分 読売新聞)
 法定の休憩時間を与えずに勤務を続けさせたとして、中央労働基準監督署は10日、家庭向け防犯業務などを請け負っている警備会社「全日本ガードシステム」(文京区)と同社常務(66)ら社員5人を、労働基準法違反の疑いで書類送検した。
 発表によると、昨年7月~今年1月の間、24時間勤務の警備員22人に対し、休憩時間を取らせずに同社が用意したアパートなどで待機させた。

※引用終わり。


※小富士汽船 フェリー「あいらんど」高浜(松山)~由良(興居島) 
http://home.e-catv.ne.jp/kofuji-kisen/

 この記事が本当ならば、滅茶苦茶です・・・。多分、この会社の経営者は、アパート待機をさせているのだから、休憩を与えているのも同然であると考えたのかもしれません。

 休憩時間について、労働基準法では、1日の労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上休憩時間を与えなければならないとなっています。

 その休憩時間は、労働時間の「途中に」・「自由に」・「一斉に」与えなけれならないと言う原則があります。なお、新聞記事のアパートでの「待機時間」は、「手待ち時間」で「労働時間」として扱います。なお、「仮眠時間」についても、仮眠室と就業場所が別れているや警報が鳴ったとき等緊急時に起きて対応するか否か等「労働からの解放」が無ければ「労働時間」と扱われます。

 この記事の会社は、警備業と言う業種から、「監視・断続労働従事者」として労働基準監督署に許可を取れば、「労働時間」「休憩」「休日」の適用除外が可能でしたが、事情があったのか行わず、「書類送検」になってしまいました。

 会社として、「待機時間」「手待ち時間」は「労働時間」と扱われる以上、対策が必要です。労働者をシフトで分け、休憩時間をずらしてとったり、労働者ごとに労働時間を早番・遅番とずらす等同じ労働者が働きっぱなしの状況にならないよう工夫をすれば問題は最小化出来ます。

 大切なのは、労働者の不満が爆発しないよう早めの対応が必要と思われます。そうすれば、この記事のような労働基準監督署に書類送検されるような最悪なパターンは防げると思います。

以上、naitya2000でした。


  

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2010年09月23日

未払い残業手当と変形労働時間制度

 こんにちはnaitya2000こと労務管理の町医者、社会保険労務士の吉野正人です。今日は、変形労働時間制と未払残業手当について書きたいと思います。

※毎日新聞記事より引用

不払い残業代訴訟:変形労働時間制、「五右衛門」元バイト和解
毎日新聞2010年8月25日
 パスタ店「洋麺屋五右衛門」でアルバイトをしていた男性が、運営会社の日本レストランシステム(東京都渋谷区)に「変形労働時間制」を不正に適用されたとして、不払い残業代の支払いを求めた訴訟は24日、東京高裁(一宮なほみ裁判長)で和解が成立した。「制度の要件を順守していない」とした東京地裁判決に基づき、同社が約12万円を支払い済みであることを確認し、会社側が違法な運用だったと認めることなどが条件。変形労働時間制は、季節などによって忙しさに差がある場合などに適用できる。一定期間の週当たりの平均労働時間が法定労働時間以内であれば、特定の日や週は規制を超えても残業代を支払う必要がないが、事前に労働日・時間を明示する必要がある。

※以上、記事終わり。


雌雄海運 フェリー「めおん」 高松~女木~男木
 
 この記事については、当ブログ4月12日の記事でも紹介しています。今日の内容は、その続きとなります。

 変形労働時間制度と言うのは、1日8時間・週40時間という労働時間の原則に対し、忙しい時期(繁忙期)と暇な時期(閑散期)がある場合、1ヶ月や1年など一定の期間を平均して1週40時間になるように労働時間を設定すれば、仮に週40時間を超える週があっても、残業にならないと言う制度です。

 この記事で会社が採用している「1ヶ月単位の変形労働時間制度」は、1ヶ月以内の一定期間を平均して週40時間以内に労働させることが出来る制度です。そうなると、1ヶ月の労働時間トータルが、

1日8時間、1週40時間の会社の場合
・30日の月は、171時間
・31日の月は、177時間
・28日の月は、160時間

 まで働かすことが出来ます。この変形労働時間制度は、」シフト制や時給のアルバイト・パートの労働者をたくさん雇用している会社にはぴったりの制度と思います。

 しかし、1ヶ月単位の変形労働時間制を導入するには要件があります。その要件は、就業規則又は労使協定に定めて労働基準監督署に届出する必要があります。

 この記事の会社は、就業規則で1年単位の変形労働時間制度を導入したものの、運用面で事前に1ヶ月のシフトを作成し労働者に通知すべき所を半月分のシフト表しか作成していませんでした。結局、判決では変形労働時間制にあたらないと認め、時効分を除く残業代などの支払いを命じています。

 結局、会社側が違法性を認めるのを条件に和解が成立したことを考えると、たとえ就業規則や労使協定などで「表面的」に会社として整備しても、運用の点でやっていなければ、突然労働者側から今回のような「未払残業手当請求」はあり得ます。

 今回の記事は、会社として変形労働時間制度の運用面でもしっかりやらなければならないという「教訓」だと思われます。また、裁判レベルの前に防げれる内容であったのも事実です。私自身、このようなトラブルが、裁判になる前のレベルで防げるべく頑張っていきたいと思います。

以上、naitya2000でした。

  

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2010年09月05日

実は年金不正受給?

こんにちは労務管理の町医者、社会保険労務士の吉野正人です。今日は、年金について書きたいと思います。

※時事通信記事より引用。

返信なければ年金差し止めへ=生存確認の書類、臨時郵送―厚労省
8月12日18時27分配信 時事通信

 高齢者所在不明問題を受け、厚生労働省は12日、安否が不明の年金受給権を持つ高齢者に対し、生存確認を求める文書を近く郵送し、返信がなければ年金支給を一時差し止めることを決めた。

 同省は市区町村が行方不明であることを確認した高齢者について、氏名や住所などの情報提供を要請。このデータを基に、通常は年1回発送している生存確認の書類を今月下旬から臨時に郵送し、2週間以内の返信を求めることにした。

 期限までに返信がなかった場合は、支給を一時差し止めるほか、返信があった高齢者には日本年金機構の職員が面会を試みる。

 調査に応じないケースは支給を停止し、死亡後に支給されていた場合は最長5年分を返納させるという。 

※記事引用終わり。


※阪九フェリー フェリーせっつ(神戸港にて)
http://www.han9f.co.jp/index.html

 最近、高齢者の安否で新聞記事などで賑わっていますが、実際年金を貰っている人達の安否の確認方法が揺らいでいるのは事実です・・・。

 以前は毎年「現況届」を国に提出していましたが、法律では住民基本台帳ネットワークを活用しています。しかし、志望したときに遺族等が死亡届を提出しない限り、貰いっぱなしであるのが現状です・・・。

 ある意味、この点が「盲点」として、今回の実際は死亡しているのに死亡届を提出せず、老齢厚生年金を本人ではなく親族が貰っているという「闇」があるように思えてなりません・・・。

 やはり、実際に今回の記事のような生死の安否を訪問・面談などを含む確実な現況確認が必要と思えます。それが、皮肉にも年金財政の健全化につながると思われます。なお、親族などが、偽り不正な手段により給付(不正受給)した場合は、「3年以下の懲役又は100万円以下の罰金(国民年金法111条)」が科せられるので注意外必要です。

以上、社会保険労務士の吉野でした。  

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